
有間皇子
18歳の若さで中大兄皇子に処刑されてしまう、孝徳天皇の皇子。
そうした悲劇性から、歴史少女漫画では不遇な“便利屋”?

▲大和和紀『天の果て地の限り』講談社、昭和54年、78頁
額田女王を描いた『天の果て地の限り』では、中大兄皇子の新政の「最後の犠牲」と
なることを肯い、淡い想いを寄せていた額田に万感をこめた最後の抱擁をして消えていく。

▲長岡良子『夢の奥城』秋田書店、昭和62年、46頁
<古代幻想ロマンシリーズ>のうち、中大兄皇子(天智天皇)の大后・倭姫王を描いた
この作品では、やはり主人公の倭姫に想いを寄せる役。
中大兄を憎んでいた彼女も、優しく静かな彼に惹かれるが……。
ほかにも、最近完結して話題になった、持統天皇の生涯を描いた里中満智子さんの
大長編漫画『天上の虹』でも最初のほうに有間皇子が登場し、主人公の讃良皇女と
想い合う役柄でした。
しかし結局、ヒロインたちは有間皇子の死を乗り越え、中大兄や大海人ら伴侶への愛を
育んでいくのですよね。
実際の歴史においての有間は中大兄の踏み台になるという悲劇を迎えていますが、
少女漫画の恋愛物語でも、そっくり同じ役割を与えられているようです。
かわいそうな有間皇子!

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