◆イベント記録◆2015年 東京神楽坂・lakagu

 先日、古川日出男×江國香織トークイベントに行ってまいりました。

 古川さんの新刊『女たち三百人の裏切りの書』の刊行記念として
 行われたイベントで、江國さんは以前「夕顔」の現代語訳をされています。

 
女たち三百人の裏切りの書
古川 日出男
新潮社
2015-04-28


 この本の装丁が素敵! 帯にびっくり。本の写真はこちら5/29記事

 
 紫式部の時代から約百年後(12世紀)の院政期が舞台。
 流布されているのではない、真実の宇治十帖を、紫式部の霊が語り出す――
 その中に裏切る女が百人、それが三通りで三百人、
 それどころか、この世界に生きる現実の登場人物である「女人たち」も、
 実は裏切っている女たちなのです……
 さらに12世紀の現実世界の登場人物である、武士や蝦夷、海賊が跳梁し、
 彼らは物語世界へ入り込み、さらに物語も現実へ浸み出す、、、

 とまぁ、よくわからないよね。私もよくわからない(笑)
 粗筋めいたものをご紹介するとこんな感じなのですが、
 筋を紹介することにあまり意味はありません。


  *
 トークイベントは、河出書房の池澤夏樹個人編集<日本文学全集>にて、
 江國さんが『更級日記』を、古川さんが『平家物語』をそれぞれ執筆されるそうで、
 源氏物語だけでなく、平安時代トークも展開されました。

 平安時代の人、よく泣く、しかも泣くポイントが現代から見ると可笑しい、
 とか(たしかに!!)、古川さんは、カチッとした固いデザインの着物(=強装束)
 スタイルが完成したころと、泣く量が減った時期が同じなんじゃないか、
 と推察されていて、なるほどなぁ~と面白く感じました。

 平安時代と現代の価値観の違いのお話は興味深かったです。
 知識としては備えていても、実感としてはなかなか届かない部分で、たとえば
 純粋な恋愛感情による結婚が軽視され、経済的・政治的な結婚が重視されるのは、
 前者は個人(の欲望)に対して誠実(=現代的)なのであってそれは罪なのだ――

 うーん面白い。机上の知識ではなく、生の考えとして平安時代に近づけたかな?


 源氏物語に話を戻すと、紫式部は「小説家」だと、お二人声を揃えます。
 日記でも随筆でも、物語でもない、小説を書いたのだと。
 ことに圧倒的主人公・光源氏やヒロイン紫の上が、舞台から去って行ったあとの
 宇治十帖の部分は、いままで誰も到達しなかった「小説」なのだと。
 宇治十帖だけが、宗教的にもジェンダー的にも文化的にも、深い洞察があって、
 紫式部はそれらを書ききって、もうすべて書き尽くしたんじゃないか?
 後世の作ではない、紫式部本人が……


 はじめて作家の方に、直接サインを入れていただきました チラ見せ

 サイン本



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