ほぼ毎日ちょっとずつ更新【日微通信】
参◆書籍・映像編◆
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『書の宇宙11 受容から変容へ 三蹟』
日本の書道史において、平安初期の嵯峨天皇・空海・橘逸勢を「三筆」、
平安中期の小野道風・藤原佐理・藤原行成を「三蹟」と呼ぶことは、
歴史の教科書にも載っています。
(しかし実は、このメンバーが固定されたのはわりと新しく、江戸時代の
ことらしいです)
その「三蹟」に関する書籍を買ってみました!
(ちなみに未見ですが、同シリーズの10は「伝播から受容へ 三筆」)

表紙の写真。
100頁に満たない薄めの本ですが、大型のハードカバー。綺麗です。
表紙を繰ると、広くとった袖の部分に書が配置され、また美しい!

表紙の書は藤原行成「白氏詩巻」、袖の書は藤原佐理「離洛帖」。
書(法)の解説と鑑賞だけの本かと思いきや、目次を見ると……

書だけにおさまらない、久保田淳先生の漢詩と和歌についての歴史やちがい、
特に漢詩を和歌に詠みかえる(再現する)際の表現の問題など、
嚆矢である大江千里(“おおえせんり”じゃないよ“おおえのちさと”だよ)はもちろん、
藤原公任の例も挙げ、解説されていました!
「伝公任」「伝行成」の話については、誤植もあるものの、ほぼ歴史的な内容でした
