◆古典・水鏡◆第16回

 水鏡 2



 歴史物語『水鏡』、姉ブログで神武~宣化天皇まで読んできました。
 その続きの欽明天皇から読んでいます☆

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 前回までのあらすじ

 母の元明天皇から娘の元正天皇へと天皇位は渡り、
 ついに皇太子が元正天皇から位を譲られた。

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 ■46代 聖武天皇

 文武天皇の子、母は藤原不比等の娘・宮子
 養老8年即位、25歳。年号を神亀と改めた。


 +2年、中国から柑子の種が初めてもたらされた。
 甘子(かんし)。柑橘類の一種。冬至の日に進上された。
 +3年、山階寺(興福寺)に東金堂を建てる。
 +同年、行基が山崎の橋を造る。行基は翌年、初瀬を供養する。
 +天平5年、初めて盂蘭盆をおこなう。
 +翌年光明皇后、母の橘氏のために山階寺に西金堂を建てる。
 光明皇后は聖武の母・宮子の異腹の妹。母は県犬養橘三千代。

 +7年、吉備大臣は唐土に留められて日本へ帰ることが許されなかった。
  そこで秘術を用いて日月を封じたため世の中が暗くなり、帰国を許された。
 吉備真備のこと。留学生として入唐。

 +12年9月、大宰少弐広継(宇合の子)が1万人の兵を起こし反乱したため、
  東人に1万7千人の兵を率いさせ追討した。
  同年11月、帝が伊勢へ行幸し祈ると、肥前松浦にて乱は静まった。
  その場所は今「鏡の宮」となっている。
 藤原広嗣の乱。追討将軍は大野東人。鏡宮明神は源氏物語にも登場。

 +13年、京中に飯粒が降る。14年、陸奥国に赤い雪が降る。
 +15年10月、信楽京にて東大寺の大仏を造り始める。
 以下、大仏鋳造の経過を少々記す。
 +20年、陸奥国より金が奉られ、やがて天平勝宝と改元。
 +同年7月2日、譲位して髪をおろし、太上天皇となった。御年50。
 譲位以前に出家していたとも。次の天皇は娘の阿倍内親王。
  



 
 即位時の年齢は24歳で、退位時の年齢は49歳が正しい。

 行基、吉備真備、光明皇后が登場。政治的な出来事としては、
 藤原広嗣の乱と大仏造立の話が大きく扱われている。


  [参考文献]
  ・河北騰『水鏡全評釈』笠間書院、2011
  ・宇治谷孟『全現代語訳続日本紀(上)(中)』講談社、1992

  
 
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